ぼくの祖父は、
大東亜戦争が終結した後、
満州から帰国して塗装店を経営しました。
父は、フリーハンドで自動車のボディにネームを入れたり
（昔はシールじゃありませんでした）
看板を作る職人でした。
父祖の姿を見ながら育ったぼくは、
「手と身体を使って食っていくのが仕事なんだ！」 と、
自然に受け止めていたように思います。
そのせいか、
中学生時代に音楽を始めても、
作曲やアレンジより、
プレーヤーとして演奏技術を突き詰める欲求が
強かったと思います。
（20代前半には、プロ活動をしたほど本気でした。）
その後就職した会社では
生産技術という部署の、
ゼロから物を作る精密な仕事に惹かれました。
結婚して初めてペットサロンを手伝うようになるわけですが、
職人的なアンダーグラウンドのあるぼくには
隣で仕事をしているプロトリマーが
立派な仕事人であることはすぐにわかりました。
「誠実にいい仕事をして、
良い商品やサービスを提供すれば
必ずお客様に支持してもらえる！」
とは、私の信念になっていました。
でも今は、
「誠実な態度や良い商品・サービスが
成功を約束してくれるわけじゃない！」
と知っています。
なぜなら、
結果が無残に証明してしまってます。
祖父も父も、腕の良い職業人でしたが、
やってた仕事は跡形もなくなってしまいました。
ぼくはプロ活動できるほど演奏は上手くなりましたが、
成功することはできませんでした。
立派な技術者だと思っていたトリマーの店は
開店休業の日が多かったです。
超一流とはいかないまでも、
同業者に認められる確かな技術を
全員が持っていました。
なのになぜ成功できなかったんでしょう？
答えは、
全員「マーケティング」を重視しなかったからです。
次回は、
良い商品、良いサービス、素晴らしい技術は
「マーケティング」
の一部である理由をお話します。
P.P.S
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