ペットサロンは腰にキます。

ペットサロンが恐ろしく忙しくなるのが年末。

普段の仕事量をはるかに超える日々が

少なくとも1週間以上続きます。

 

この時期は必ずペットサロンを手伝ってあげましたが、

シャンプー&ドライ専属のぼくは3K作業の上に、ただ働きです。

(カンペキなブラックです)

 

うちの3Kにはよそとは違うわけがありましたが、

なんといっても、儲かっていませんでした。

 

お金がないのでトリミングルームは狭いまま、

トリマー2人がカットし始めたら作業スペースはもう限界。

 

シャンプーが終わっても移動はできませんから、

ドライ作業はシンクの中なのです・・・

ぼくは身長181cm、シンクの底は膝より低い位置ですから

シャンプー作業は田植えのような姿勢。

 

ドライ作業はもっと過酷で、

足先を乾かすためにスリッカーを使おうとすると

シンクに頭を突っ込んだままで

底に肘をついたまま動くことはできません。

 

ぼくのメガネはいつも飛んでくる毛や水しぶきで汚れ、

朝起きると、腰や背中が伸ばせなくなるほど痛くて、

「これじゃ最終日までもたないかもなぁ~」

と思ったりしました。

 

そんな毎日ですから

シャンプー作業の改善は切実だったわけです・・・

 

ある日、見かねたトリマーがひらめいたのが

シンクの底に『すのこ』 を設置するアイデアでした。

 

イメージしたすのこは、

小型犬~中型犬まで使える大きさのものですが

実家が木工所なので材料と道具は売るほどありますから

オリジナルのすのこを作ることにしました。

 

なんといっても床面をぐんと上げたいので

25cm以上の高い下駄をイメージしました。

 

水はけのため、床板には隙間が必要ですが

小さな犬の足が挟まって怪我をしないように

床板の隙間を1cm以下にすることが大事。

 

大型犬の時にはシンクから

簡単に脱着できる寸法にしたいことを話して

その日のうちに作ってもらってすぐに使ってみました。

 

す・る・と、、、

単純な発想のようで効果は絶大!

早く作れば良かったと本気で後悔しました。

(今までの苦しみは何だったんだ・・・)

 

ほとんど腰を曲げなくてよくなったので

最初の1頭をシャンプーした後は

思わず「なんじゃこりゃ」と言ってしまったほど楽チン。

 

作業を続けるうちに楽チンの理由が

他にもいろいろ分かってきました。

 

たとえば、

この時期はシャンプーに慣れていない

ワンちゃんがたくさん来ます。

 

ずっと動き回っていますから

シャンプーしやすい位置に引き戻すために

何度も手を止めることになります。

それに、

嫌がる場所は後回しにして効率が悪くなったり、

伏せたまま動かなくなってしまったり、

噛み付いてくる子までいたりします。

 

 

すのこの上でシャンプーしてみると、

腰が伸びた高い目線から見ていますから

ペットの動きはけっこう先に予測できます。

 

この姿勢だと手も自由に使えますから

嫌がるペットの先手を打って

動きをコントロールすることができて

これは圧倒的に楽にです。

 

反面、

元気のいい子をシャンプーしていると

床が高くなってますから飛び出す危険を感じました。

 

だからと言って、

もうすのこなしではシャンプーしたくありませんから

ドックショーで使うリードで蛇口に固定して

飛び出し対策にしましたが、

これで、さらに作業効率が上がりました。

 

 

 

じっとできない子を恐る恐る固定してみると

まず、手が止まるロスはほとんどなくなります。

 

噛み付く子の顔の動きも完璧にコントロールできるし、

もろんシンクから飛び出す危険もありません。

 

最初は飛び出して首吊り状態になる危険があると感じたし、

リーシュで固定するのはかわいそうだと思いましたが、

何頭もシャンプーしているとそんな気持ちは消えました。

 

シャンプー中に手が止まらないので

ワンちゃんから目を離すことはなく、

一気に作業が終わるわけですから

いくら元気な子でも飛び出すスキは全くありません。

 

ごく短い時間ですぐに解放してあげられますから、

シャンプーが苦手なワンちゃんはもちろん、

お年寄りペットにとってもきっと嬉しいことでしょう。

 

すのことリードを使った作業は更に改善を重ねて

作業効率は目に見えて良くなっていき、

1人で1日に31頭のシャンプー&ドライが

できるようになりました。

 

あなたがもし、ぼくより背の低い方なら

ぼくのような強烈な効果は感じないかもしれませんが

もし、すのこ&リードなしでこのスコアに挑戦するとしたら、

それはそれは過酷なチャレンジになるでしょう。

 

P.S

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